自衛隊機専門　模型製作

航空機の模型は、工作自体を楽しむモデラー向けの「市販キット」と、ミュージアムモデルやデスクトップモデルなど機体の造形や機能美を鑑賞するための「完成品模型」に大別されます。
これらの完成品模型の中で、頂点に立つミュージアムモデルは、実機の１/１８や１/１６といったビッグスケールで圧倒的な再現度を誇ります。また、ウッド素材がベースのデスクトップモデルにも１/４８や１/３２といったラージスケールならでは良さがありますが、一方で、ミュージアムモデルは美術品並みの高価ゆえに一般には手が届き難く、また、自衛隊機ではカスタムメイドが主流となるデスクトップモデルにも、同様のコストや素材面での細部表現の難しさというハードルがあります。
それらを踏まえ、WingFactoryでは、再現度の高い模型を、前述のようなモデルに比べ大幅に低廉なコストと適度なスペースで鑑賞して頂けるよう、最適な素材とスケールを選択しています。
自衛隊機特有の機体各所に配置されたアンテナ類や、１/１４４スケールレベルのミニチュアモデルでは描写が難しいパネルラインなど、実機の“質感”を可能な限り再現し続けること。それが、WingFactoryの製作の最大のこだわりです。

航空機には機体ごとに個性があります。特に自衛隊機の場合、外装品や塗装の色調、迷彩パターンの違いなど、二つとして同じ機体はありません。つまり、真のスケールモデルは、機体番号に照らしたデータを基に組み上げられたものだけということ。（近年は安価な輸入物の“大量生産版自衛隊機模型”も流通していますが、残念ながらそれらの多くは、シリアルナンバーが付いた実機とは“似て非なるもの”というのが事実です。）
WingFactoryでは、実機の運用時期に照らした外装や、自衛隊の内規で定められた塗色（FSカラーコード等）などを正確に再現した、大人の鑑賞に応えられる“限りなく実機に近い模型”を追求しています。

実機に即した模型の製作には、詳細なデータの収集・整理が欠かせません。例えば、陸海空自衛隊が共通運用するヘリコプター、Ｈ−６０シリーズ。その機能は、輸送・汎用・救難・哨戒など多岐にわたり、タイプ毎に大小微細な違いがありますが、WingFactoryでは、自衛隊機に対象を特化した工房として、このような錯綜するデータを俯瞰的に、幅広く収集・整理しています。

仔細に組み上げた機体には、ダストや紫外線、不意の衝撃などに晒さないためのケアが欠かせません。
WingFactoryでは、繊細な機体をリスクから保護するため、塗装自体（ＵＶコート仕上げ）による劣化防止とともに、強度・透明度に優れた最適な規格のアクリルケースの付属を標準にしています。

完成品にはすべて、所属部隊とスペックを記したネームプレート（銘板）を付属。さらに、受注製作模型の銘板には、希望の文面を印すことができます。
例えば、フライトクルーにはTAＣネームや飛行時間、整備メンバーには機付長など、特別な翼への様々な想いをフルオリジナルの文面で綴ります。